特殊な診療
PRP治療
PRP療法は、自然治癒能力を引き出す再生医療で、変形性膝関節症や筋腱炎に効果があります。
PRP(多血小板血漿)療法は、従来の保存療法や手術療法に代わる新しい治療法で、自然治癒能力を引き出す再生医療です。
変形性膝関節症、筋腱付着部炎、筋腱炎、靭帯損傷などに効果があります。
患者さん自身の血液から採取した血小板を使用し、中長期にわたる効果が期待され、安全性も高いとされています。
PRP治療について
1:治療の概要
患者さんから15mlの血液を採取し、特殊加工と遠心分離を行うことで、ご本人のPRP(多血小板)6mlを抽出します。抽出したPRPを障害部位に注射することで、組織再生や抗炎症作用を促します。
PRPには豊富な成長因子(抗炎症作用・自己修復機能の促進・コラーゲン産生)が含まれており、これらを利用して本来備わっている自然治癒力を高め、怪我や痛みの治癒を図ります。
この治療法は、大学病院での膝関節治療やアスリートの導入など、様々な場面で用いられています。
2:1回の治療時間
PRP(多血小板血漿)治療の治療時間は、通常30分から1時間程度です。これには、血液の採取、遠心分離、PRPの抽出、そして障害部位への注射が含まれます。治療は比較的短時間で済むため、忙しいスケジュールの合間にも受けやすいのが特徴です。
3:治療の頻度
毎日治療するものではありません。組織が再生するまで1週間程度休養してください。
痛みが軽くなる効果は3日~4日続きます。
※治療中は、お互いの効果を相殺するので、抗炎症性の高い鎮痛剤の使用は出来る限り避けてください。
4:治療に伴う痛みについて
PRP治療は、注射時に軽度から中等度の痛みを伴いますが、局所麻酔が用いられることが多く、術後の痛みや腫れも数日で治まります。痛みの管理にはアイスパックや市販の痛み止めが推奨されます。
5:適用される症状
代表的な効果が期待される疾患を下記に示しますが、その他部位に関してもご相談下さい。
変形性関節症、半月板損傷、軟骨損傷、関節内靭帯損傷
上腕骨外側上顆炎(テニス肘)内側上顆炎(ゴルフ肘)、アキレス腱付着部炎、
腱鞘炎などの腱付着部炎症足底腱膜炎、アキレス腱炎、腱鞘炎などの筋腱炎
肘関節内側側副靭帯損傷、足関節靭帯損傷などの靭帯損傷
6:注意点
・埋め込み型ペースメーカーなどの電磁障害の影響を受けやすい医療機器埋め込み患者