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ひざの痛み
- 思春期〜青年期
- 40代以降
- スポーツ外傷
膝痛は思春期~青年期に起こる膝痛と、主に40歳以降に起こる膝痛に分けられます。
膝関節は、二足歩行の人間にとって体重の何倍もの負荷がかかる重要な関節です。
膝関節痛で重要なことは、「ただ膝が痛い」というだけでなく、膝のどの部分が痛いのか、膝のどの構造物に異常があるのか、どこを治せば良くなるのか、何が困っているのか、などを総合的に判断することです。
主要な症状と治療例
1:変形性膝関節症、膝蓋大腿関節症
40歳以上の膝痛は主に関節軟骨の摩耗によるものです。日本人はO脚が多く、内側の軟骨が摩耗しやすく、それが変形性膝関節症となります。
変形性膝関節症の治療は主に4つのステージに分けられます。
A:全身評価、筋力訓練
B:薬物療法、リハビリテーション
C:ヒアルロン酸注射やステロイドなどの関節注射
D:手術(人工関節、高位脛骨骨切り術)
当院では全身を評価し、レントゲン等で詳しく調べます。全身評価で、膝周辺の筋力低下、歩き方の問題、生活習慣、筋肉の弾力低下などが見つかると、それらの問題と対処法を説明します。患者さまの状況に合わせて治療法を説明し、手術が必要な方は信頼できる病院を紹介します。
2:特発性大腿骨内果骨壊死
これは、最初は変形性膝関節症と誤診されやすい疾患の一つです。
原因は不明ですが、大腿骨の関節面が壊死してしまう病気です。
この疾患は、保存治療に抵抗する場合、手術が必要になることが多く、画像診断で確定診断となった場合には、人工関節置換術や、高位脛骨骨切り術などの手術適応になると考えられるため、適切な病院にご紹介いたします。
3:半月板損傷
半月板損傷は若年のスポーツ疾患から変形性膝関節症の患者さんの半月板損傷まで多岐に渡ります。
半月板は、膝の軟骨と軟骨の間のクッションの役割をしているもので、若年ではスポーツに伴う半月板損傷、壮年期では、膝関節の負担が増加することで変性断裂と言われる断裂を起こすことがあります。
若年の半月板損傷では、関節水腫(膝に水が溜まる)やロッキング(膝の伸展、屈曲ができなくなる)、などの症状が出現し、この場合には手術適応となることもあります。
一方、壮年期の変性断裂においては、変形性膝関節症の治療に準じた治療を行い、半月板の症状が強い場合には手術となる可能性があります。
4:膝蓋大腿関節障害
膝蓋大腿関節障害は、PF関節障害と呼ばれ、若年にも起こり得ます。
ハムストリングや股関節の筋肉の弾性低下に伴い、膝蓋大腿関節に圧力が多くかかり膝痛が出現します。
この場合、全身評価とリハビリテーションが非常に重要で、多くは適切なストレッチングや全身調整で改善を認めることの多い疾患です。
当院では、理学療法士による適切な全身評価、問題点の提起、改善へのアドバイスを適切に行います。