特殊な診療
動注治療
動注治療は、動脈内に薬液を注射して痛みを取り除く最先端の治療方法です。
整形外科医はこれまで手や足の関節炎に対してシップや内服薬しかアプローチ方法がなく、非常にもどかしい思いをしてきました。最近の研究で、病気の原因となる「異常な血管」(モヤモヤ血管)が存在することが確認されています。この痛みに関与している、もやもや血管を減少させることによって、高い除痛効果が期待できます。2014年に奥野先生によって開発され、千葉県で初めてオクノクリニックとライセンス契約を結び、この治療を導入しています。
国内ではすでに5000以上の方がこの治療を受けており、ほとんど副作用が出ておりませんので、安全な治療として提供できます。
動注療法について
1:治療の概要
動注療法では、エコーを使用して手関節または足関節付近の動脈に細い針を刺し、溶けにくい薬液を注入します。この薬液が「モヤモヤ血管」のみを減らし、痛みを取り除くことを目的としています。処置は数分で終わり、疾患によっては高い除痛効果が認められます。
2:治療時間
治療全体は約5-10分で終わります。
まず局所麻酔を刺入動脈の周囲に行い、カテーテルもしくは針を動脈内に挿入し、抗生物質でできた粒子を投与します。
圧迫止血を行い、血腫の形成がないことを確認後に帰宅していただきます。
当日は安静にしていただきますが、シャワーや通常の生活は可能です。
3:治療の頻度、料金
効果は数日から数週間で感じられます。改善が不完全な場合は、1ヶ月以上の間隔をあけて2回または3回の治療が可能です。
手:片手 20000円 両手 30000円
肘および足:片肘・足 25000円 両肘・足 35000円
4:治療に伴う痛みについて
薬剤の投入時に一時的に熱感や痛みが出ることがありますが、一時的なもので問題ありません。 また、副作用として、一時的な皮膚の色調変化や阻血状態による痛み・違和感が生じることがありますが、一過性です。その他、皮下血腫、針刺しによる知覚異常、感染症、抗生物質のアレルギー反応などが報告されています。詳細は診察時に医師にご相談ください。
5:適用される症状
動注療法は以下の疾患に適応されます:
各指のへバーデン結節(第1関節の痛み)
プシャール結節(第2関節の痛み)
拇指CM関節症
関節リウマチによる指の炎症
手根管症候群
足底筋膜炎
有痛性外脛骨
外反母趾
アキレス腱炎
アキレス腱付着部炎
偏平足による痛み
6:この治療を受けられないのは?
次の疾患が禁忌とされています。
- 悪性腫瘍
- 施療部位に創傷
- 心臓疾患
- 体温38℃以上(有熱期)
- 妊婦や出産直後の女性
- 安静が必要な場合や顕著な体調不良
- 知覚障害
- 背骨に異常、湾曲