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ひじの痛み
- 思春期〜青年期
- 40代以降
- スポーツ外傷
肘の痛みは、スポーツや日常生活の動作で発生することが多く、さまざまな原因があります。
肘関節自体に障害があることは多くありませんが、肘周囲には多くの筋が付着しておりまた神経も通っているため、肘に疼痛を抱える患者さんは少なくありません。
肘関節の動きとしては、屈曲、伸展だけでなく、回内、回外という特殊な動きも行うため複雑とも言えます。
主要な症状と治療例
1:野球肘
野球肘というのは、非常に幅広い概念であり、診察技術、画像技術の進んだ現在では正式な病名として使われなくなってきています。
野球が原因での肘の疼痛で最も重要なものは、離断性骨軟骨炎と呼ばれる疾患で、発見が遅くなると手術を要することもあるため早期の診断が重要です。
2:変形性肘関節症
外傷やスポーツ、その他加齢性変化により、肘の軟骨の磨耗や変形を来たした疾患が変形性肘関節症です。
変形性肘関節症になった場合、保存治療を中心に、適宜関節注射などを行いながら経過観察を致します。
症状が強く、日常生活に支障を来たしている場合、また骨の変形が強く可動域制限を来たしている場合などは、関節鏡での手術などが必要になることもあり、その場合には適切な病院へご紹介いたします。
術後のリハビリテーションなどは当院でも可能です。
3:肘部管症候群
肘部管症候群は、肘部の尺骨神経が圧迫されることで生じる痛みやしびれです。主に小指や薬指にしびれが出ることが多く、夜間に症状が悪化します。
初期治療には、安静、抗炎症薬の使用が推奨されます。理学療法で神経の圧迫を軽減するエクササイズを行います。症状が持続する場合、手術(例:神経移行術)が検討されることがあります。
4:肘関節炎
肘関節炎は、肘関節の炎症が原因で生じる痛みです。主な症状は肘の痛みやこわばりで、特に朝に症状が強くなります。関節が腫れ、動きが制限されることもあります。
初期治療には、安静、抗炎症薬、理学療法が推奨されます。理学療法では、肘の可動域を広げ、筋力を強化するエクササイズを行います。症状が持続する場合、ステロイド注射や手術が考慮されます。